30.アパートの鍵貸します

TLTSA30

母と新宿へ映画『ラストエンペラー』を観に行く。既に観るのは四回目なのだけれど、大きなスクリーンで観るのは初めて。なにしろ紫禁城の迫力がすごい。よく中国がロケに貸し出したと思う。映像美に溺れること3時間。
溥儀に対しては知れば知るほど気の毒なひとという印象が深まっていく。母も同じことを言っていた。
でも、昔、溥儀の人生についてまとめて何冊か本を読んだとき、晩年はもと看護婦か何かをしていた普通の女性と知りあって、人並みの家庭を築いて暖かな暮らしを送ったと書いてあった(良かったね)。

帰りに母の好きな小龍包を食べに行き、ユニクロで私が使っているのと同じ、園芸用にちょうどいいパンツを買ってあげた。その後、私の具合が悪くなり、喫茶店に寄って少し休んでから別れた。母を駅の方向へ見送った後、ルイ・ヴィトンで買うものがあったのを思い出し、ルイ・ヴィトンに戻る。スピーディのバンドリエール。

次の「朝十時の映画祭」は『アパートの鍵貸します』だ。「絶対誘ってね!」と母は言っていたけれど、それこそ絶対母は観ているはず。もちろん私も一度観ている。ジャック・レモンとシャーリー・マクレーン。年末旅に出るのは反対されたけど、母娘でジャック・レモンを観るなんてなんだか洒落た暮れになりそうだ。