76.カリートの道

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昨日の夜は『カリートの道』を観た。アル・パチーノ熱、まだ続いている。アル・パチーノのどこがいいって、魅力は多々あれど、あの眼とあのハスキーな声がいい。あと、硬派な感じが好き(実際は知らないけど)。硬派で男っぽい感じのひとが好きだから。
映画自体は、結構ハラハラするサスペンスだった(マフィアもの)。裏切り、裏切られの応酬がずっと続いて、最後の最後で・・・嗚呼!

今日は雨の中、広東語のレッスン、それから書籍の打ち合わせに行った。とても寒くて、傘を握る指が冷たくなった。
昨日は春みたいな天気で、ベランダにクロッカスが咲いたのに、今日は花弁を閉じて縮こまっている。
早く春になって欲しい。春みたいな、じゃなくて、本当の春。もう冬物着るの飽きちゃった・・・嗚呼!

 

 

75.リリオム

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ハンブルグバレエ団の公演を観に、Kさんと東京文化会館へ。演目は、ジョン・ノイマイヤー演出、ミシェル・ルグラン音楽(!)の『リリオム―回転木馬―』。ノイマイヤーの演出も好きだけど、それはさておきルグランの音楽でしょう、興味を掻き立てるのは。だって、ミュージカルは手掛けているけれど、バレエ音楽は初めてなのではないかしら、ルグラン。2時間を超えるスコアをたっぷり堪能できるのだから、どうしたって期待してしまいます。
で、感想を言ってしまうと、その幻想的な音楽がすばらしすぎて、ついつい目を瞑って聴き入ってしまう・・・ほど良かった!風船や木馬、夜空に光る星(ランプ)、カラフルなノイマイヤーの演出とルグランの音楽はとても合っていたし(正直、ルグランの音楽のほうが突き抜けていたけど)。
最近、ミュージカルばかり観て、あまりバレエのほうは観ていなかったから、今年はもう少しバレエやオペラを観ようと思う。久々に観るとやっぱりバレエも面白い。
 

 

74.スケアクロウ

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曇りだけど暖かな今日は春の園芸解禁日。ベランダを掃いたり、古い土をふるいにかけたり、種を蒔いたり、やることがたくさんあって忙しい。チューリップ開花一番乗りはどうやらピンクの株のよう。既に蕾が膨らんでいる。

夜は、DVDで映画『スケアクロウ』を観た(アル・パチーノ熱冷めやらず)。カリフォルニアで出会った、喧嘩っ早い大男のジーン・ハックマンと人懐っこい小男のアル・パチーノという、性格も体格も正反対のふたりが、北(デトロイトとピッツバーグ)を目指す道中、友情を深めていく物語。こんな地味な映画がアカデミー賞を取っていた時代もあったんだなあ、としみじみ(でも、すごく味わい深い映画!)。ラストは、アル・パチーノが旅の終りに辿りついた一件によって錯乱状態に陥るという、アメリカンニューシネマど真ん中のものだけど、ほかのアメリカンニューシネマ作品とは違って暗さがなく、暖かい気持ちになるところが良かった。
それにしても、アル・パチーノの映画は後をひく。観終えてからもしばらく余韻にひたってしまった。大きな噴水の前で、徐々に精神に異常を来し始めるアル・パチーノの演技は圧巻、せつなかったし、最初は頑ななキャラクターだったジーン・ハックマンが後半では、ストリッパーの真似をしてみせるまでになるところなどもじーんときたし、撮影も良かった。美しかった。←ロードムービーではこれは大事。

 

 

73.我が友ジャン・ムーラン

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午前、MRI検査。異常なしを確認するための検査。
午後、税理士さんの打ち合わせ。確定申告作業はほぼ終了。今年は例年以上に早く終わって良かった。
解放感からスタッフYと本日発売のユニクロ-ルメールを見物に行く。日本の汗ダラダラの夏にちょうど良さそうな服多し。黒澤明の映画に出てくる女のひとが夏のシーンで着てそうなワンピースもあった。

部屋に戻り、机に向うも原稿はかどらず、諦めて、ベッドに入り、ピエール・ムニエ著『我が友ジャン・ムーラン』の続きを読む。薄い本だからすぐに読み終わると思ったのに、なかなかハードルが高い本。手こずっている。
この本は、私がフランスにいたとき、シャルトルに遊びに行き、ドゴールの片腕として活躍したレジスタンスの英雄ジャン・ムーランがシャルトル(含む県の)の知事だったと知り、それをきっかけに彼に興味を持ち、手にとった。でも、内容的には、どちらかというとジャン・ムーランのひととなりではなく、フランスのレジスタンス史に絡むピエール・ムニエの証言集になっていて、フランスの抵抗活動に関する知識がないと少し難しい。
読んでも読んでも知らないことがたくさんあるなあ、という感想を抱きつつ、読了、就寝。

 

 

72.再開

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病院の帰り道、広東語教室に寄ってレッスンの予約をとった。
嬉しくて受付でもらった付箋を手に歩いた。
勉強はしばらくお休みするように、とお医者さまに言われてから8か月。
少しずつ以前の生活に戻りつつある私。
ここにもオレンジ色の小さな春が。

 

 

71.春待ち

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この2月は長く感じた。香港にいっていたことも関係しているとは思うけど、ちっとも短くなんて感じなかった。まだかな、まだかな、と、首を伸ばして春を待っているせいだと思う。すべてが足踏み状態。早く飛び出したい気分なのに。

今夜の映画鑑賞は、ジョニー・トー監督『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』。このところアメリカ映画ばかり観ていたから余計強く感じるのだと思うけれど、とにかく香港ノワール、銃撃戦が速い、速い!シュッ!シュッ!シュッ!パンッ!パンッ!パンッ!という感じ。それにくらべてアメリカ映画の銃撃戦の鈍重さといったら・・・。力の強さはどうだか知らないけれど、体のキレの良さは東洋人にかなわないかもね。クンフーの国ですもんね。映画のほうは、主演ジョニー・アリディで日仏合作だったから、あまり期待していなかったのだけれど、舞台はマカオと香港、ジョニー・アリディとその娘役以外は、全員香港スター、いつものジョニー・トー組(アンソニー・ウォン、サイモン・ヤム、ラム・カートン、ラム・シュー)。スカッと楽しめる1時間40分でした(カメラがきれいだった)。