65.若冲土牛

TLTSA65

今年も沈丁花が咲き、ヒヤシンスが咲き、レモンの花が咲き、私の部屋はその香りでいっぱい。幸せすぎて眩暈がしそう。

久しぶりに書く日記、一か月近く間が空いてしまった。できるだけノートにその日思ったことを書きつけるようにしてはいたのだけれど、二月は東京を離れていた週もあったし、仕事も立て込んでいて、日記の体裁をとるのが難しくなってしまった。今年は毎日書くのは難しいかもしれない。できる限りでも続けようとは思っているけれど。その代り連載が増えます。頑張ります。

今日は、母が遊びに来たので一緒に山種美術館へ行った。といっても、今回はメインが若冲と大観で、私は若冲がそれほど好きではないので、ささっと観てきたという感じ。既に一回観ている展覧会だったし。今回の展覧会で気づいたのだけれど、私には、日本画を観ているとき、”絵画”と感じるものと”イラストレーション”と感じるものがあって、どうやら”イラストレーション”的と感じたものはあまり好きではないのだと思う。それをどこで区別しているのか、と問われたら、うまく説明できないのだけれども。ただ、若冲も国芳も私に言わせればイラストっぽい。そして、結局、母と私は、いつも通り、やっぱり奥村土牛の絵はいいわねえ、と話しながら帰ってきた。奥村土牛は私の中で、もちろん”絵画”。日本画家の中で一番ぐらい好き。