51.東京の妄想

TLTSA51

この週末は、ドライブがてら遠出して、大きな園芸店を見て回ったりして遊んでいた。といっても、お友達も私も仕事で疲れが溜まっていたため、口数少なく、車中無言の時間が多かったけれども。だけど、無言でも一緒にウロウロして、しかも遊んだような気分になれるのだから、きっと私たちは相性がいいのでしょう。沈黙を共有できるひとがいるというのはありがたいことです。

園芸店では苗を買うのは我慢して(これ以上増やしてはいけない)、その代り、“三つで500円!”のコーナーに可愛いリンゴの置物を見つけたので、それを買った。そして、一回50円でチューリップの球根のつかみ取りをやっていたのでそちらにも参戦。お友達は7個つかみ、私は6個。その店での最高記録が8個らしいから、なかなかいい線行ったのでは。

郊外の園芸店に行くといつも思うことだけど、都心の園芸店だとマンション暮らしのひとのために花苗を多くそろえているけれど、郊外の園芸店は一戸建てに住むひとがお客さんの中心だから、果樹の苗木(いわゆる植木)などもたくさん揃っていて、私はそれがうらやましい。実を言うと、園芸の趣味も6年を超えて、段々庭が欲しくなり始めている。枝を大きく張る樹にも挑戦してみたいのだ。

どこか土地の安そうなところに引っ込んで、庭の広い家を建てて、毎日、園芸→読書→園芸→読書で時間をつぶす、そんな生活が送れたらどんなに楽しいだろう――植木を眺めながら、妄想はむくむくと膨らんでいく。
今更そんなことできないと思うし、実際にはしないと思うけど(本当に園芸と読書だけだったら飽きる)、東京の街中に住んでいると、ふと魔が差したみたいに、東京から出ることを考えることがある(そしてすぐに我に返る)。